和の話
江戸の一刻は何時間?季節で変わる時間
江戸時代の不定時法では、一刻の長さはいつも同じではありません。夜明けから日暮れまでの昼と、日暮れから夜明けまでの夜を、それぞれ六等分します。夏の昼の一刻は長く、冬の昼の一刻は短くなります。
一日を十二等分する、とは違う
昼を六つ、夜を六つに分けると、合わせて十二の区切りになります。しかし、一日全体を同じ長さの十二等分にする方法ではありません。昼夜の長さが変わる季節には、昼の一刻と夜の一刻も変わります。
現代の二時間ほど、と説明されることはありますが、どんな日にもそのまま置き換えられる数字ではないのです。夏の長い昼と冬の短い昼を、別々の紙の帯にして六つに折る、と想像すると違いがつかめます。
明け六つ、暮れ六つが境目
夜明けの明け六つと、日暮れの暮れ六つが昼夜の区切りになります。国立科学博物館の研究資料でも、この二つを境に昼と夜を分ける方法が説明されています。
江戸東京博物館は、古い時刻の言葉を現在の何時かに読み替える際にも、不定時法による違いを示しています。古文や昔の旅の記録で時刻が出てきたら、数字だけでなく季節も気にして読むと、場面を想像しやすくなります。
浮世絵を見る時間も、少しゆっくり
昔の絵を眺めるとき、描かれた人が今と同じ時計で一日を区切っていたとは限りません。時刻の仕組みを知ると、明るさや空の色にも目が向きます。
「浮世絵の人物」は、着物姿の女性に桜や富士の景色を合わせた浮世絵調の柄です。赤白の格子と緑の帯が、人物の姿を引き立てています。特定の時刻を示す作品と断定するものではありませんが、昔の暮らしを調べたあとで眺めたい方向の絵です。楽天で全体を開き、着物から背景へ視線を移してみてください。知識を増やす時間と、好きな絵を見る時間を手元でつなげられます。
参考にした情報
- 国立科学博物館『研究報告E類』第30巻、不定時法の解説
- 江戸東京博物館「『お江戸日本橋七ツ立ち』の『七ツ』は現在の何時か」
- 柄の説明:当店の掲載画像による
確認日:2026年10月25日。商品の対応機種・価格・制作発送・注文条件は、購入先の最新案内をご確認ください。
