絵の話
冨嶽三十六景はなぜ全46図なのか
『冨嶽三十六景』は、最初の36図に10図が加わった全46図のシリーズです。題名の数字を数え間違えたわけではなく、人気を受けて作品が追加されました。北斎の富士山は、題名の枠から少しはみ出すほど広がったのです。
「46図」と「46枚」はどう違う?
ここで数えているのは絵柄の種類です。木版画は版木から複数枚を摺るため、同じ題名の作品を別々の美術館が持っていても不思議ではありません。展覧会で同じ図の異なる摺りを並べれば、展示点数がシリーズの図数を超えることもあります。
作品リストを見る時は「全46図」と「展示48点」のような数字を分けて読むとすっきりします。図は構図の数、点はそこで数えている作品の数、と考えてから注記を確かめるのが近道です。題名だけを頼りに36点で探すと、最後の10図を見落としてしまいます。
富士山を大きく描くだけが富士の絵ではない
シリーズには、山が堂々と立つ絵も、暮らしの向こうに小さく見える絵もあります。最初に富士を見つけ、次に手前の人や道具へ目を移してみてください。「山を見る人の場所」が変わるだけで、一枚の読み方も変わります。
『神奈川沖浪裏』なら、大波を見た後に、その向こうの小さな富士へ。波の輪郭と山の輪郭を目でたどると、同じ画面にある二つの大きさが気になってきます。大きく描かれたものだけが主題ではない。その面白さが、全図を見比べたくなる入口です。
調べた絵を、毎日見返せる柄へ
当店の北斎の波の柄「北斎『神奈川沖浪裏』」にも、青い波と白いしぶき、その奥の富士が入っています。ケースを選ぶ時も、波の迫力だけで決めず、小さな山がどこに見えるかまで眺めてみてください。
富士の姿そのものを大きく楽しむなら、金色の背景に白い山と桜を配した「富士と桜」もあります。こちらは北斎の版画として紹介する柄ではなく、富士と桜の組み合わせを楽しむ別のデザインです。絵の来歴を知って選ぶ一つと、好きな景色で選ぶ一つ。楽天では両方の柄の全体画像を見比べられます。
参考にした情報
- 文化遺産オンライン「冨嶽三十六景・御厩川岸より両国橋夕陽見」
- 国立西洋美術館「北斎 冨嶽三十六景」作品リスト
- 柄の説明:当店の掲載画像による
確認日:2026年10月25日。商品の対応機種・価格・制作発送・注文条件は、購入先の最新案内をご確認ください。

